#002 扇の要 「税と財源」「国債」

現代の日本が抱える多くの問題に頭悩ませたことはないだろうか。
解決案を考えても、ではその財源をどこから持ってくるか?どの予算を削るべきか?
最終的に、それならばしょうがない。仕方がないが今が最善だなど、責任感がある方に限って、
未来に負の遺産を残すべきではないと、負の方向性で考えてしまいがちだと思います。


私はこの考え方で、未来を明るく、また政治に対して真正面から向き合うことができています。

この記事を読むことで、皆さんが将来に希望を持ち、政策の良しあしを見抜く基礎となる知識を得ることができます。

タイトルにある「扇の要」とは扇子の骨組みを束ねている金具の事である。


ここで使う意味としては、エネルギー問題、少子化問題、食料問題、安全保障問題、他多くの問題「扇子の骨組み」が、「税と財源」、「国債」という金具で固定され、今の日本の問題という扇子を成り立たせている。

逆に言えば、「税と財源」「国債」さえ国民が理解して、政治にその声が届けば、日本の問題をすべての問題を解決へと導くことが可能なのである。

では、「税と財源」とは、「国債」とは何でしょうか?

結論から申し上げますと、

日本において税金は財源ではありません。

国債は政府の借金であり、国の借金ではありません。


ここでは、それらについて解説しようと思います。

税と財源

税の認識

税金といえば皆さんは何を想像しますか?
消費税、たばこ税、ガソリン税、森林環境税などなど、、、
国はそれらを集めて、政策の財源として使用されていると認識しているでしょう?

実際は

そんなことはない。
国を税無しで、運営することは可能です。

それなら、無税国家でいいじゃないかという意見があると思うが、
違う。。。そうじゃない。。。(MGS3のオセロット風に)

税には以下の目的があります。
1. ビルトインスタビライザー
2. 目的税
3. 日本円流通のため


以下それぞれ解説いたします。

ビルトインスタビライザー

税(消費税を除く)の多くは累進制となっており、
所得が多い人からは多く徴収し、逆に所得が少ない人からは少なく徴収することで、
所得の差が広がりすぎないようにしている。
また、過度なインフレ化やデフレ化を防ぐ機能も有しており、
経済の安定装置(Stabilizer)が組み込まれている(Built-in)のでる。

目的税

ある特定の目的のために設けられた税
例えば(本当の目的と違うなどの批判はやめてくださいね。あくまで例えです。)
国民を健康にしたいので、酒、たばこに税金をかけます。
などの、ある特定の目的のために、その品目に税をかけて消費や行動の抑制を促す。

日本円流通のため

読んで字のごとくです。詳しくはまた後日「モズラーの名刺」を用いて解説記事を投稿します。


これらの目的のため、税は徴収されているのです。

財源のためなんかではない!!!

言い換えると、人間(国家)の血液(貨幣)が多くなりすぎないように、また一部に偏りすぎないように、自らの血液を排出し、調整するための仕組みだと言えるでしょう。

国債とは

国債は国庫債券の略語であり、国家が政策費を調達するために発行する債券のこと。
端的に言うと、国が発行する「お金借りています証明書」ですね。

国債には償還期限(=この日まで国債を持っていれば、借りた額がそのまま貸し手に返ってくる)と、金利(=貸してくれてありがとう代みたいなもの)というものがつきます。
要するに、「借りたお金はOO年後にまるまる返すし、それまで定期的(半年に一回とか)に貸してくれてありがとう代もあげちゃう」という感じです。

一般的に国債は国の借金と認識されているが、これは大きな間違い。
正しくは政府の貨幣発行の総額である。
貨幣とは、国が発行したお金である。
ここで、国債という政府の借金が発行されて、償還(満期が来て日銀に買い取られる)されるまでのスキームを簡単に示します。

政府
政府

政策のためにお金が100億必要だ!100億円分の国債を発行しよう。

A銀行
A銀行

買いたい!100億円分のうちの日銀当座預金注1で国債を購入っと。100億円分の国債をGET!

注1 日銀当座預金とは、我々が想像する、日常的に使用しているお金とは異なります。簡単に言うと、日本銀行、政府、銀行間の決済でのみ使用される貨幣の事です。

日本銀行
日本銀行

A銀行の日銀当座預金口座を100億減らして、政府の当座預金口座を100億増やすっと。キーボードカタカタカタカタ

100億円ゲットできたので、政策実行!
政策によってかかった費用はB銀行経由でA業者さんに支払うので、B銀行の当座預金口座に100億円の
入金を日銀に依頼して、B銀行内のA業者さんの銀行預金口座に100億入金をB銀行に依頼っと

日本銀行
日本銀行

はいよ~。B銀行の日銀当座預金口座を100億増やして、政府の口座の100億減らすっと。キーボードカタカタカタカタ

B銀行
B銀行

承知しました。弊社のA業者様の銀行預金口座を100億増やすっと。キーボードカタカタカタカタ

※ A業者さんとB銀行はこれ以降出てきません。A業者さんはB銀行の日銀当座預金を通して100億分もらえてHAPPY!HAPPY!HAPPY!(猫ミーム)ぐらいの認識で大丈夫です。銀行預金と日銀当座預金の説明に関して、ここでは割愛して、後日、別投稿で解説させていただきます。

ーーーーーーーーー一方そのころA銀行はーーーーーーーーーーー

A銀行
A銀行

100億の国債を買ったので、満期まで半年に1回利息が貰えるぜ~

日本銀行
日本銀行

半年に1回、国債の利息分をA銀行の当座預金口座に入金っと。キーボードカタカタカタカタ

ーーーーーーーーーーー償還期限となるーーーーーーーーーーーー

A銀行
A銀行

償還期限がきたので、100億の国債を日銀に渡すので、100億の当座預金返してくださいな

日本銀行
日本銀行

おっけー。では国債受け通り確認できたので、A銀行の当座預金口座に100億円増やすっと。キーボードカタカタカタカタ
後ろに今まで受け取った国債いっぱい詰まれているな~

と、まぁこんなところです。

最後に日銀内に積まれていた国債と、銀行、生命保険会社、年金基金、海外などや一部個人が持っている国債の総額が2024年度末時点で1323兆7155億円であり、これに対して政府やマスメディアが騒いでいるのです。

しかし、今の話の中で国民が返済などの情報はあったでしょうか?
そうです。国民の返済などないんです。政府が借りた金額分は最終的にB銀行を経由して、A業者から市場へ流れていき、
また貸したA銀行へも日銀のキーボード操作によって貸した分は返ってきました。

最終的には政府が100億円貸した借用証書は、日銀が保有しており、その分のお金は市中に流れている。で終わりなんです。
現在日銀が保有していない国債も最終的には(満期を迎えると)当座預金と引き換えに日銀に引き取られます。その分のお金はすでに市中に流れています。

まとめると、国債発行は政府が行える貨幣の供給手段であり、政府はいわゆる「打ち出の小づち」を持っているのです。
但し、これは政府は無限に貨幣を発行できるといっているだけで、無限に発行してよいとはいっていません。
インフレ率に制限はされますが、借金の総額に制限されていないという話です。

税金の説明と合わせると、
国債発行とは税とは反対で、自らの血液(貨幣)を適切に供給し、血液の総量を調整するための仕組みだと言えるでしょう。

それ以上でもそれ以下でもない、ただそれだけの事です。

なぜ今の認識になっているのか

なぜ今、政府が何をするにも、やれ財源だ、やれ責任のある財政だなどと詭弁を垂らし、
お金を出し渋るのか、、、それは、国民の認識だと考えます。

国の家計と家の家計は全く別である。
今の国民の多くはミクロとマクロの意識ができていない。
家という小さい(ミクロな)経済規模では、収入(家に入ってくるお金)より、(支出)家から出ていくお金少なければならない。(そりゃそうだ。)
しかし
日本という大きな(マクロな)経済規模では、国は収入と支出のバランスを考える必要はなく、如何にその経済圏内でお金という国の血液ががうまく循環するかを考えなければならない。

今の政府は、マスメディア、インフルエンサー、教育などを用いて、意図的に国民感覚と親和性の高いミクロな経済観を国民に植え付けることにより、財政破綻将来世代への負の遺産などと、あるはずもない恐怖を煽り、間違った方向へ誘導しています。

まとめ

税と、国債の本当の役割と、国民の認識には大きな相違がある。
考えてみてほしい、日本が抱える問題と、そのいくつがお金をつぎ込めば解決できるであろうか?

無制限にお金が発行できない限り、インフレ率の許す限りで、優先順位はつけなければないけど、、、
ほとんど解決できるんじゃない??

じゃあ、国にお金出してもらって解決しようよ!財源なんて言ってんじゃねぇ!と、皆さんには思ってもらいたい。

少し雑なまとめになってしまったが、私は本当にこの考えで、日本が抱える多くの問題に対して希望を見出したのである。
そして同時に、税は財源、国債は国の借金という考えに縛られながら、減税などと声を上げる政治家を見分けることもできるようになった。

今後政府や、都合の良く一見物分かりの良い風な詭弁を垂れる有識者やインフルエンサーのコメントを鵜吞みにせず、
それって国が金出せばできるんじゃない?国の借金って嘘だよね?という視点を持って、自分で考えてもらいたい。

きっと素敵な未来予想図が描けると思う。

描きながら!ほっと一息コーヒー☕コーヒー☕

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